17言目:仕事を通して伝えたいこと

前回のテーマに関連しますが、進路を選択した先には職業選択があると思います。

職業選択にあたり「好きなこと」「やりたいこと」も勿論重要ですが、
それ以上に、どんな仕事でも

「その仕事を通して伝えたいことがあるか」

が非常に重要なファクターになると私は感じています。

例えば、最もイメージしやすいのは作家やミュージシャンでしょう。
彼らは自分の伝えたいことを小説、音楽という媒体でダイレクトに表現し伝えることができます。
逆を言えば、ただ「好きだから」「やりたいことだから」だけでなく、「伝えたいこと」があるからこそ創作意欲が枯渇せず、かつ、作品にも強いメッセージが生まれ社会から評価を得られるのではないかと思います。

ここまでダイレクトでないとしても、それ以外の職業も同様だと思います。
例えばメーカーで勤務するのであれば、「製品自体、もしくはその製品を通して何かを社会に伝えていきたい」と思える限り、モチベーションは非常に高く維持されると思いますし、そういう社員が多いメーカーは社会的評価も高くなることが多いのではないでしょうか。

学校の先生も、ただ「生徒が好き」「教えるのが好き」だけでなく「教育を通して生徒へ伝えたいこと」をお持ちだからこそ先生をされていると思います。

プロ野球選手のような職業にもあてはまるはずで、
ただ「野球が好き」「野球を仕事としたい」という思いだけでなく、「自分のプレーを通して何を伝えたいか(見せたいか)」という明確な考えを持っていれば、ステークホルダーである球団やファンに自分の強みが伝わりやすくなり、結果として高い評価の維持に繋がるのではないでしょうか。

ステークホルダー…自らの利害に関係してくる者のこと。

私はプロ野球選手ではないので、それだけで本当に選手として長く通用するのかは分かりませんが、
少なくとも、ただ「野球が好き」とだけ考えている選手と比較すると間違いなく高度な意識を持つはずなので、プレーの質にも差が出るはずだと思います。

ネットやSNSの発達により、誰でも容易に自分の考えを発信することができるようになりました。
とはいえ、これほどまでに多くの人が自分の考えを発信するのは、人間にとって「伝える」ということが、実はマズローの五段階説で最も高度と言われる「自己実現欲求」を満たしてくれるから、なのかもしれません。(私は専門家ではないので、勝手な思い付きです。間違いがありましたらご了承ください。)

勿論、実際に仕事を始める前からそこまで分からない、というご指摘もあるかと思いますが、
高校・大学を卒業してから約40年の時間を過ごすことになる仕事です。今のうちから真剣に考えることは絶対損にはならないはずです。

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