私が普段働いている職場にある掃除機は、買ってから日が浅く新品同様の代物なのですが、いかんせん吸引力が弱く、全く使い物になりません。
そんなとき、たまたまネットを漁っていたら、面白い記事を見つけました。今回のタイトルには、その記事中の言葉を借用しています。
無論、今回のテーマは掃除機ではありません。
質問力です。
“質問は2台目の掃除機を買いに行くつもりでしろ”
質問力のたとえとして、かなり秀逸です。また、巷に溢れている意識高い系の暑苦しさがなく、個人的にはすごく好みです。
意味をざっくり解説します。
掃除機を買いに電器屋に行ったとする。
ただ「掃除機が欲しいです」と言ったら、店側は自分達が売りたい掃除機をすすめてくるだろう。
だが、自分のなかに「1台目の掃除機」という基準があったらどうだろうか?
掃除機を使って感じた不満感、改善したい部分はあるか?
吸引力が弱いのか?音がうるさいのか?紙パックが高いのか?
ここは良かったという、2台目にも欲しい機能はあるのか?
値段はちょっとくらい高くてもいいのか?
そうすれば、店側もこちらのニーズに合わせてちゃんと答えてくれる。
つまり、質問をしたいなら「1台目の掃除機」=「自分は何を試みて、何を失敗したのか」という情報もセットで準備しなさい。
参考:https://blog.tinect.jp/?p=68951
指導者の方はきっと共感していただけると思いますが、
グラウンドで練習を見ていると、下記のような質問をしてくる学生が圧倒的に多いです。
今日の自分のピッチング、どうでしたか?
もし職場の後輩が同じような質問をしてきたら、間違いなくぶっ飛ばしますが、学生に対してはちゃんと優しく対応しますので、「ざっくり過ぎるやろ(笑)」とツッコミを入れたあとに、必ずこう聞き返すようにしています。
自分ではどう思ったの?
こう返してあげれば、
今日はストレートのキレを重視していた。自分では●●を意識すると良くなると思ったが、実際には良くならなかった。●●ではなく、○○を意識すればよかったかもしれない。
のように話してくれます。
そこでようやく、
●●の意識自体はいいと思うけど、こちらから見ていたら、あまり出来ていなかったよ。あと、ストレートのキレを求めているのなら、○○を意識することも大切だけど、△△っていう方法もあるよ。
のようにアドバイスの方向性が定まり、学生が求めていたであろうアドバイスができます。
ただ、学生の皆さんに気を付けてほしいのは、社会に出たら、私のように優しい人ばかりではない、ということです。
質問力が悪いと、自分の求めている回答が得られなかったり、相手が話したいこと(いわゆる「売りたい掃除機」)しか話してくれなかったりします。質問があまりにひどい場合には、相手が回答してくれないこともあるでしょう。
そうならないためにも、やはり質問力は身に付けておくべきです。皆さんも、1台目の掃除機をしっかり持っておきましょう。
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