22言目:練習論

野球部あるあるかもしれませんが、
『練習』というと、「平日の部活動のこと」と同義で使ってしまいがちです。
しかし、『練習』という言葉の本質を考えてみましょう。
ネットで調べたら予想以上に難しい語句で説明がされていたのでここでは紹介しませんが、

本質は、

できないことをできるようにするための取り組み

と私は解釈しています。

ミスタージャイアンツこと長嶋茂雄さんの現役時代のことですが、
ティー打撃をしているとき、打ちやすいところにトスをあげた相手に対し、
「そこは打てる!打てないところにあげろ!」と指示を出していたそうです。
ふつう、ティーは気持ちよく打ちがちですが、
長嶋さんにとっては「打てないところを打てるようにする」ことが練習であって、
打てるところを打つのは練習にならないというお考えだったのかもしれません。

ちなみに、
長嶋さんは華やかで派手なプレーのイメージがありますが、
実は猛練習されることで有名だったそうです。
読売ジャイアンツのV9時代は、王さんや長嶋さんといった主力選手が誰よりも練習するため
他のメンバーも自然と練習する雰囲気が出来上がっていたそうです。
そもそも今の若い方は、読売ジャイアンツのV9時代のイメージなどないかもしれませんが。笑

また、
野球の話ではありませんが、私も受験生のときには片っ端から模試を解き、
正解した問題は全て無視し(笑)、
間違えた問題だけかき集め、リストとしてまとめていました。
できた問題をわざわざもう一度見直すのは時間の無駄なので、
できないところだけを集中してつぶせば確実に成長できると考えたからです。

これは厳密には受験シーズン後半〜終盤でしか使えないテクニックかもしれませんが、
いずれにせよ、そうやって片っ端からできないところをつぶしていったことは非常に効果的だったと記憶しています。
今もこの勉強法は、あまり時間がない際の方法として結構役立っています。

ただ、
「練習」とは実際にはそれほど単純ではないのも事実で、
例えば、練習の目的としては大きくは次の2種類に分かれるはずです。

①強みをのばす
②弱みを克服する

①と②はどちらがより重要か、という問題はよく議論になっています。
今回私が述べたのは②にフォーカスをあてた例ですが、
①と②のどちらを優先すればよいかという点について、この場で論じると長くなりそうなので、今回は割愛します。

皆さんも折に触れて考えてみてもよいかもしれません。

ただ、ひとつ言えるのは、
何も考えずただ気持ちよく打つ、気持ちよく投げることは練習ではなく「自己満足」だということです。

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