前回に引き続き目標設定に関連させてみます。
SMARTの法則は社会人であれば誰もが知っている目標設定の方法論ですが、高校生・大学生にも役立つと思います。
学生の目標ノートを見ていると、「スイングスピードを速くする」「身体をデカくする」のように一言だけ書いてあることがあります。
目標の中身そのものは大変良いのですが、目標設定の仕方としては正直甘く、改善の余地があるでしょう。
今回は「スイングスピードを速くする」を例に、SMARTの法則に当てはめて目標設定し直してみます。
本やサイトによって若干内容が違ったりするのですが、SMARTの法則とは大体このようなものです。
S(Specific):具体的か
M(Measurable):計測可能か
A(Achievable):達成可能か
R(Relevant):関連性はあるか
T(Time-bound):期限は明確か
この頭文字をとって「SMARTの法則」と呼んでいます。
それでは5項目をひとつずつ照らし合わせていき、「スイングスピードを速くする」という目標をより良くしてみましょう。
<S(Specific):具体的か>
「スイングスピード」と一言で言っても、定義は様々です。
MAX値なのか、5回の平均値なのか、素振りの時の値なのか、実際にボールを打っている時の値なのか、、、
ここでは「素振りの時の、5回の平均値」と、より具体的に定義しておきましょう。
<M(Measurable):計測可能か>
数値化ができないと、どうやって目標へ到達するのか、具体的な練習方法まで結びつかせるイメージがつきにくいです。また、効果測定が難しく、反省や振り返りがやりづらくなります。
ここでは例として、今のスイングスピードを125㎞/hとし、目標値を130㎞/hとしましょう。
<A(Achievable):達成可能か>
あまりに非現実な目標設定では、モチベーションが下がり途中で頓挫する危険性があります。
今が125㎞/hなのに、いきなり「150㎞/h!!」と設定するのはあまり現実的ではないですね。
そうすると、5㎞/hアップであれば達成可能な気がします。
<R(Relevant):関連性はあるのか>
関連性はあるのか、と言われると分かりにくいですが、つまり「何のために目標を立てるのか」ということです。
何のためにスイングスピードを5㎞/h 上げるのでしょうか?
「今より速い打球を打つため」
「速球にもっと対応できるようになるため」
「打席でボールを見る時間を増やすようにするため」など考えられますね。
これも目標の中に入れ込んでおきましょう。
<T(Time-bound):期限は明確か>
期限がないと、集中が続かずダラダラとなってしまい、結果として目標達成が難しくなってしまうかもしれません。また、期限を区切っておかないと、反省や振り返りもやりづらいですね。
ここでは「2カ月後のオープン戦が始まる前までに」と期限を決めておきましょう。
以上を踏まえると、、、
Before:スイングスピードを速くする
↓
After:速球にもっと対応し、更に速い打球が打てるようになるため、2ヶ月後のオープン戦が始まる前までに、素振り時の5回平均値のスイングスピードを今より5㎞/hアップの130㎞/hにする
となりました。
いかがでしょうか?かなりブラッシュアップされたのではないでしょうか。
ブラッシュアップといえばこの男、南原
心と体の劇的ビフォーアフター
まぁ、SMARTの法則を知らなくとも、九大生レベルであれば経験則的に、無意識のうちに同じような目標設定ができていたりします。
また、最も大切なことは、目標を立てておしまいにせず、ちゃんと具体的な行動に結び付け継続できるかどうかです。
目標が「絵に描いた餅」にならないよう、自分にとって最適な目標設定をしてみてください。
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